Trilobites with legs/ 脚付き三葉虫 :
Triarthrus (トリアルツルス/トリアルトゥルス/トリアルトルス)
三葉虫は、古生代 (約5.7億年前〜2.45億年前) に地球上に繁栄していた節足動物です。約3億年に渡って様々な形態に進化し、全体で1万を超える種を有していましたが、恐竜が現れる中生代を前にしてすべて絶滅してしまいましたので、現在では化石としてしか姿を見ることはできません。ただ残念なことに、現在見ることができる世界中のほぼすべての三葉虫の化石は、外骨格やカルサイト/方解石などの結晶でできていた眼などの硬い部分しか残っておらず、それ以外の組織は死後早い段階で腐って消えてしまって見ることができません。ところが、ここのページで掲載している三葉虫の化石は、通常では残ることのない脚や触角などの軟体部分が保存されており、そのような特殊な保存状態の三葉虫化石は、世界中を見渡しても他にカナダBurgess Shale (バージェス頁岩)やドイツのHunsrück Shale (フンスリュック頁岩)などの数えるほどの産地からしか産出しません。
米ニューヨーク州のRome (ローム)近郊のオルドビス紀後期の地層には、三葉虫の触角や付属肢までが保存された状態で見つかる場所があります。この場所は、Beecher's Trilobite Bedと呼ばれ、三葉虫の体の形態の解明に一役買ったことで知られています。最近、その場所の近くで同様に軟体部が保存された三葉虫が発見され、地元の大学や博物館による調査が新たに行われました。その中で、三葉虫の頭部後方端付近に卵を持ち合わせていることなどが報告されました。このページの標本はその場所で採取されたものです。
※ ここで販売しております標本は、その研究を共同で行った採掘者本人が合法的に採取したものを直接譲り受けたものですので、どうかご安心下さい。