Asaphus lamanskii / アサフス ラマンスキイ
ロシア産三葉虫を代表するAsaphus (アサフス)には20種以上の種類がいますが、このAsaphus lamanskii (アサフス ラマンスキイ)はその中でもかなり初期の部類に分けられるAsaphusの種類です。この種類は、通常多くのAsaphusが産出する層であるAsery Levelという層よりも一段古い、Kunda Levelという層からのもので、また同じKunda Levelから産出することで有名なAsaphus raniceps (アサフス ラニセプス)よりもさらに古いKunda Levelの層から産出します。特に、このAsaphus lamanskii (アサフス ラマンスキイ)は、Asaphus expansus (アサフス エクスパンスス)と同じ時代に生息していたものの、産出量はexpansus (エクスパンスス)に比べて極端に少なく、レアなAsaphus (アサフス)として知られています。
なお、この種類はAsaphus raniceps (アサフス ラニセプス)の祖先とされ、全体的な形状も大変似ているため、商業的には4-5年ほど前まではほぼすべてがAsaphus raniceps (アサフス ラニセプス)として市場に出ていましたが、最近は採掘地の地層の特定が明確になったためか、Asaphus lamanskii (アサフス ラマンスキイ)の名前/同定が商業的にも定着するようになりました。