Asaphus platyurus / アサフス プラティウルス
Asaphus platyurus (アサフス プラティウルス)は、20種類以上もいるというロシア産オルドビス紀三葉虫の代表種Asaphusの中で、鋭く長い派手なgenal spine (頬棘)を持つの唯一の種類、かつ稀少なAsaphus (アサフス)の一種で非常に人気の高い種類です。それゆえ、市場に出回る機会が非常に少ないとともに、その派手な風貌ゆえに需要が非常に高く、通常のAsaphus (アサフス)に比べて何倍もの高値で取引されるAsaphus (アサフス)の代表種です。
なお、このAsaphus platyurus (アサフス プラティウルス)という種類は近年さらに分類が進み、頑強ながらそれほど長くない棘のAsaphus platyurus platyurus (プラティウルス), 細いながら長い棘のaculeatus (アクレアトゥス)、短めながら鋭い棘を持つlatisegmentatus (ラティセグメンタトゥス), 非常に長くかつ頑強な棘のlongispinus (ロンギスピヌス)の数種類がsubspecies(亜種)として発表されております(Krueger 1999) 。また、Ivantsov 2003の中ではこれとは別に、前者の論文でA.platyurus latisegmentatusに当たるものをSubasaphus latisegmentatus、また、単に長い頬棘を持つものとしてのSubasaphus spinifer (サブアサフス スピニファー/スピニフェル)が新しい種 (species)として提唱されています。そのため、商業的な市場においても、これらが混同する形で色々な名前が交錯しており、注意が必要となります。
※この種は "Neoasaphus platyurus (ネオアサフス プラティウルス)"という名前で市場に出回ることもありますが、学術的にはAsaphusとNeoasaphusは同等ですので、実際の標本に違いはありません。