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北米産甲冑魚 Bothriolepis/ボスリオレピス

Bothriolepis (ボスリオレピス,ボトリオレピス)は、顎(あご)のある初期魚類の一つである板皮類 (Placoderms)に属しています。この板皮類はシルル紀に地球上に現れた後、デボン紀には世界中の海に繁栄しましたが、デボン紀末期にはサメなどの軟骨魚に取って代わられて石炭紀前期には絶滅しました。頭部と腹部を骨質の冑甲で保護されており、一般的にはいわゆる甲冑魚の一つに数えられます。デボン紀に現れた巨大でどう猛なことで知られるダンクルオステウス (Dunkleosteus)もこの板皮類に属しています。

Bothriolepis canadensis
(ボスリオレピス カナデンシス)
【BTH-001】
デボン紀後期
Escuminac Formation
Scaumenac Bay
詳細写真 Quebec, Canada
本体 : 縦12cm(直線測定) x 胴体幅7cm
SOLD 母岩 : 16.5cm x 16cm
価格 : ¥122,000 (税込¥134,200)
特記 : 硬質部全体が保存された大変状態の良い標本です。
頭部に目の痕跡がないこと、また胴体中央に特徴的な菱形の甲があることから、腹側が上になった標本のようです。但し、その頭甲や胴甲の半分ほどは割ったときに反対側に行ってしまったためか、観察できる外殻のその半分ほどは背中側の甲の内部側と思われます。なお両方のヒレは外殻も含めて大部分が保存されており、特に右側のヒレ(実際には左ヒレ)にはカニのような最外殻の様子やそこに付いているギザギザまで見ることができます。この標本は実は今から約100年ほど前に採掘されたもので、その後ずっと公的博物館に保管されていたものです。私共の取引先の三葉虫採掘者が自身採取の三葉虫標本と物々交換をして入手したそうです。この種類は昔から研究された北米を代表する甲冑魚として有名なもので、過去に採掘されたものが市場にもたまに出回りますが、この標本は全体がピンク色を帯びている研究最初期に採掘された貴重なもので、近年採掘した標本とは明らかに異なるとのことでした。