microbially induced sedimentary structures (MISS) / 地球最古のMISS
microbially induced sedimentary structures (MISS)は、微生物起因の堆積岩で、微生物により形成されたバイオマット (microbial mat/微生物被膜)が堆積したものです。バイオマットは現在でも我々の身近なところに見られ、例えば、排水溝や河川, 湖沼等の端やよどんだ場所に膜状のものができているのがそれに当たります。従って、そのバイオマットが堆積して形成されたMISSが見つかるということは、それが形成された当時、多様な微生物が既にその環境に存在していたことが分かります。MISSは世界中で見つかりますが、このMISSという名前および定義自体が最近提唱されたものであるため、それ以前に発見されているそのほとんどはまだここに分類されていないようです。なお、同様の岩石は火星にあることも指摘されており、火星での生物の存在を示す証拠として注目されています。※ ストロマトライトは、光合成を行うシアノバクテリアという特定の微生物が形成したバイオマットが堆積したものです。
その最も古いものは、西オーストラリアの約35億年前の地層から見つかるものです。それまでは南アフリカからの約32億年前のものが最も古いとされてきましたが、2013年にこの西オーストラリア州Pilbara (ピルバラ)地域の34.8億年前の地層であるDresser Formation (ドレッサー層)からのものが最も古いMISSであることが発表されました。