Cambropallas / カンブロパラス
Cambropallas (カンブロパラス)は、カンブリア紀初期に地球上に姿を現した最も初期の三葉虫であるRedlichiida (レドリキア目)のOlenellina (オレネルス亜目)に属します。この亜目はカンブリア紀前中期に繁栄した後、突如地球上から永遠に姿を消してしまいました。モロッコ産カンブリア紀三葉虫の代表であるこのCambropallas (カンブロパラス)は、モロッコのカンブリア紀中期の地層から産出し、通常でも15cm程度、時に25cmを超えることもある大型の三葉虫です。今のところC.telesto (カンブロパラス テレスト)の一種が記載されています。
なお、Cambropallas (カンブロパラス)と似た種に、Andalusiana (アンダルシアナ)という種も記載されており、最近は少なくなったものの市場でもたまにこの名前をみかけることもあります。記載上は、Cambropallas (カンブロパラス)は頭部下部分/posterior marginが弓形であるのに対し、Andalusiana (アンダルシアナ)は直線状とされていますが、元々Andalusiana (アンダルシアナ)のホロタイプ/正模式標本は頭部だけであり、現在では学術上も含めてこの属はかなり曖昧な存在となっています。
※ モロッコ産カンブリア紀の大型三葉虫、特にこのCambropallas (カンブロパラス)については、本物の母岩に樹脂や粘土で作成した三葉虫を貼り付けた本来お土産用として作られた模造品、および本物の不完全な化石に樹脂や粘土で足りない部分を補った粗悪品が、本物の化石として売られていることが多々あり、ご購入にはかなりの注意が必要です。もちろん当店では、この種類につきましても同様に厳しい基準にて入荷する標本を厳選しておりますため、どうぞご安心してお買いもの下さい。