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Dionide / ディオニデ

ポルトガルの中央部から北部にかけての広い範囲でオルドビス紀の地層が露出しています。その中でもValongo Formation (ヴァロンゴ層)と呼ばれるオルドビス紀中期の地層からは、オルドビス紀を代表するたくさんの三葉虫が産出することで世界的に有名です。特に最近、北部Arouca近くCanelasの建材用スレート採掘所にあるこの地層からは、何と大きさが70cm(不完全のものでは推定90cmほど)という世界最大級の三葉虫が産出したことでも話題となっています。(この地域は現在UNESCO Geopark/ユネスコ ジオパークに登録され、地球の歴史など様々な啓蒙活動に重要な役割を果たしています。)

このポルトガル・オルドビス紀Valongo Formation (ヴァロンゴ層)からの三葉虫は、そのほとんどが地中で圧縮変形をしていることから、一目でこの産地のものと分かります。またこの地層はLlanvirn (ランビルニアン)からLlandeilo (ランディリアン)に属するため、St.Petersburg (サンクトペテルブルグ)周辺から産出するロシア産三葉虫とほぼ同時代となり、それ故に同じような種類が産出することでも非常に興味深いものです。

非常に長い頬棘が特徴のDionide (ディオニデ)は、Asaphida (アサフス目)のTrinucleioidea (トリヌクレウス超科)、Dionididae (ディオニデ科)に属します。Trinucleioidea (トリヌクレウス超科)と言えば、ロシアやモロッコのオルドビス紀のAmpyx (アンピクス)やOnnia (オンニア)も属していることから、このDionide (ディオニデ)が長い頬棘を持つことも良く分かります。

Dionide mareki
ディオニデ マレキ
【DIO-006】
オルドビス紀中期
Valongo Formation
St Pedro de Cova
詳細写真 Portugal (ポルトガル)
本体 : 縦1.9cm x 幅1.6cm
SOLD 母岩 : 8cm x 8.5cm
価格 : ¥14,700 (税込¥15,876)
特記 : この種類は産出量が少ない種類である上、産出するそのほとんどがこの長い頬棘が欠けているものばかりで、通常は小さな胴体部分だけのものが多いとのことです。
この標本は胸部と尾部が若干コントラストに欠けるものの、左の頬棘がほぼ完全に残されており、尾部も先端まで保存されているようです。拡大写真の通り、頭部は立体的に保存されてます。この種類の特徴が一目で分かる、大変良質で貴重な標本です。
Dionide mareki
ディオニデ マレキ
【DIO-004】
オルドビス紀中期
Valongo Formation
St Pedro de Cova
詳細写真 Portugal (ポルトガル)
本体 : 胴体のみ縦1.5cm-幅2cm (棘長さ3cm)
SOLD 母岩 : 3cm x 5.5cm
価格 : ¥15,619 (税込¥16,400)
特記 : この種類は産出量が少ない種類である上、産出するそのほとんどがこの長い頬棘が欠けているものばかりで、通常は小さな胴体部分だけのものが多いとのことです。
しかしながら、この標本は左の頬棘がほぼ完全、右も大部分が残されており、この種の特徴が一目で観察できる大変貴重な標本です。
Dionide mareki
ディオニデ マレキ
【DIO-005】
オルドビス紀中期
Valongo Formation
Covelo
詳細写真 Portugal (ポルトガル)
本体 : 胴体のみ縦1.5cm x 幅2.5cm (棘長さ約2.5-3cm)
SOLD 母岩 : 8.5cm x 10cm
価格 : ¥17,524 (税込¥18,400)
特記 : この種類は比較的産出量が少ない種類である上、産出するそのほとんどがこの長い頬棘が欠けているものばかりで、通常は小さな胴体部分だけのものが多いとのことです。
この標本は何と言っても岩石を割ったままのポジネガ(凹凸)標本で、しかも両頬棘を含め体全体が完全に保存されており、極めて入手が難しい大変保存状態の良い標本に間違いありません。