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ウクライナ産ウミサソリ/海サソリ

ウミサソリは、古生代のオルドビス紀 (約4.5億年前)に地球上に現れ、ペルム紀の古生代の大絶滅(約2.5億年前) まで海中に生息していた節足動物です。大きさは多くの種類で数cmから20cmほどですが、最大2m以上にもなる種類も存在し、特にそのような種類は当時の海中の頂点に君臨していました。体は大きく分けると頭部と12節の腹部から成り、さらにその先には棘のような特徴的な尾節/telsonを備えていました。頭部には左右に発達した複眼、前方中央には単眼/ocelliがあり、6対の付属肢は、1対は食事用(chelicerae)、4対は海底を這うための脚、最後大きなの1対は泳ぐためのパドルとして発達しており、種類によっては1対の食事用のもの/cheliceraeが、大きなハサミ状に発達したものも存在しました。

参考文献:Treatise on Invertebrate Paleontology Part P Arthropoda 2

ウクライナの西部フメリヌィーツィクィイ州 (Khmelnytskyi Oblast)のシルル紀後期の地層からは、Eurypterus tetragonophthalmus (ユーリプテルス/エウリプテルス テトラゴノフサルムス)がまとまって産出することで有名です。また他にもPterygotus (プテリゴトゥス)と思われるものも報告されています。数cmから10cmほどがほとんどですが、稀にさらに大きな個体も産出するようです。なお、この地域からのEurypterus (ユーリプテルス/エウリプテルス)は、Balteurypterus (バルトユーリプテルス/バルテウリプテルス)という属名で記されることもあります。

Eurypterus (Balteurypterus) tetragonophthalmus
(ユーリプテルス テトラゴノフサルムス)
【EPT-002】
シルル紀後期
Ustya Formation
Velykozalissya, Kamianets-Podilsky
詳細写真 Khmelnytskyi Oblast, Ukraine (ウクライナ)
本体 : 縦10cm(直線測定) x 胴体幅2.8cm
SOLD 母岩 : 12cm x 11cm
価格 : ¥42,300 (税込¥45,684)
特記 : 大きな個体の、体のほとんどが保存された状態の良い標本です。
こちらはきれいにポジとネガに分かれています。立体感のある両眼、鋭い尾節/telson、そして右パドルも鮮明に保存されています。大型の個体だけあって外殻も分厚くはっきりと残り、表面の質感すら感じることができます。このウクライナ産のものにおいては、このような10cmクラスの大型個体になりますとどうしても部位がばらばらになりがちで、胴体のみでパドルがないものや尾先がないものが非常に多く、この標本のように体の部位がほとんど揃っているものは大変稀です。
Eurypterus (Balteurypterus) tetragonophthalmus
(ユーリプテルス テトラゴノフサルムス)
【EPT-003】
シルル紀後期
Ustya Formation
Velykozalissya, Kamianets-Podilsky
詳細写真 Khmelnytskyi Oblast, Ukraine (ウクライナ)
本体 : 縦6.7cm(直線測定) x 胴体幅1.8cm
SOLD 母岩 : 12cm x 12cm
価格 : ¥24,300 (税込¥26,244)
特記 : 中位の個体の、体のほとんどが保存された状態の良い標本です。
左のプレートが基本的にポジ(凸)側に当たりますが、胴体部分については真ん中が抜けており胴体の腹底部分の痕跡が残る状態です。それに対し、ネガ(凹)プレートには体全体を鮮明に観察できる上、ポジプレートで観察できない胴体背中側の外殻表面の模様、そしてパドルの上には付属肢の一部と思われるものすら残ります。十分な大きさの個体の、ウミサソリの体の様子をしっかりと観察できる標本です。
Eurypterus (Balteurypterus) tetragonophthalmus
(ユーリプテルス テトラゴノフサルムス)
【EPT-001】
シルル紀後期
Ustya Formation
Velykozalissya, Kamianets-Podilsky
詳細写真 Khmelnytskyi Oblast, Ukraine (ウクライナ)
本体 : 縦4.7cm(直線測定) x 胴体幅1.4cm
SOLD 母岩 : 10cm x 7cm
価格 : ¥24,300 (税込¥26,244)
特記 : 中位の個体の、体のほとんどが保存された状態の良い標本です。
右側のプレートが基本的にポジ(凸)になりますが、尾の後半から先および左眼の表面などは左側のプレートにあります。従って両プレートを観察すれば、両眼から尾節/telsonの先端まで、そして右パドルと左の一部と、体のほぼすべてを見ることができます。ここまで部位が残るウクライナ産ウミサソリの標本は実はなかなか見つかりません。