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Kettneraspis / ケットネラスピス

Kettneraspis (ケットネラスピス)は、Odontopleurida (オドントプルーラ目)中のOdontopleuroidea (オドントプルーラ超科)、Odontopleuridae (オドントプルーラ科)に属します。この科にはモロッコや米オクラホマ州のデボン紀から産出するDicranurus (ディクラヌルス)、Leonaspis (レオナスピス)などがいます。この科の特徴は、何といってもたくさんの長い派手な棘です。

ほとんど同じような姿をしているKettneraspis (ケットネラスピス)とLeonaspis (レオナスピス)ですが、実は学術的にもその線引きには諸説あり、商業的にもしばしば混同される傾向があります。大きな違いと言われているのは、尾棘の最後の4本について、Kettneraspis (ケットネラスピス)は長い2本の内側に短い2本があるのに対し、Leonaspis (レオナスピス)は同様の長さのものが4本あることです。しかし、最近のモロッコ産の一部についてはこれに当てはまらないものも出てきており、さらなる研究を待つ必要がありそうです。

Kettneraspis sp.
ケットネラスピスの一種
【KTT-006】
デボン紀中期
La Atchana area
Atlas Mountain
詳細写真 Morocco
本体 : 頭部幅1.6cm
母岩 : 7cm x 9.5cm
価格 : ¥66,200 (税込¥72,820)
特記 : ハミー氏による剖出です。
右上から左下へ母岩割れがあります。わずかに右頬と胸部前方にずれがあるものの、地中での圧縮や変形はありません。茶色の部分は置換鉱物の鉄分の酸化による脆さによるものです。彼本人による剖出のA級品ですので、表面の滑らかさから胸部端の小さな突起、特にこの個体でも長い棘の端に至るまで、まさに絶品です。モロッコからは近年様々なケットネラスピス/レオナスピスが産出し、それぞれが長い棘を含めた独自の特徴を持っていますので、それを集めて比較するだけでも興味深いですね。
Kettneraspis sp. & Phacops sp.
ケットネラスピスの一種 & ファコプスの一種
【KTT-007】
デボン紀中期
La Atchana area
Atlas Mountain
詳細写真 Morocco
本体 : ケット縦3.6cm(棘含む)x頭部幅2.4cm、ファコ2.3cm幅
母岩 : 13cm x 6.5cm
価格 : ¥98,000 (税込¥107,800)
特記 : 2種類が自然に並んでいるプレート、ハミー氏による剖出です。
母岩割れはありません。ファコプスに走っている線は鉱脈です。ケットネラスピスはかなり大きな個体です。長い棘も柔軟かつ頑強なようでグロテスクさすら感じます。同じく立派で長い頬棘にはその上部にまでかなり鋭い突起が付いています。もちろん胸部両端には小さな突起もあり、この辺はやはりハミー氏の剖出精度ならではこそしっかり観察できるものですね。両頬棘はわずかにずれてはいるものの、全体を通して圧縮変形等はありません。ファコプスの方はどちらかといえばオマケ程度に付いてはいるものの、全体の色はケットネラスピスと同じでプレートを通しての統一感がありますし、小さな体に大きな眼という特徴のある種のようで、やはり何かしらの特筆すべき点はあるようです。ファコプスの方も全体を通して圧縮変形などはありません。ケットネラスピス/レオナスピスはモロッコからは本当に多くの種類があるようですが、特にこの個体は大型でかつグロテスクなこの風貌はその仲間の中でも一際目立つ存在のようです。