ポーランド産オウムガイ化石
オウムガイ (Nautilus)は、軟体動物の頭足類 (Cephalopods)に分類され、アンモナイト (アンモノイド亜綱)、イカやタコ (蛸形亜綱)と共に、オウムガイ亜綱 (Nautiloidea)としてその一端をなしています。古生代カンブリア紀に出現し、古生代に繁栄した後に徐々に数を減らしてはいるものの、現在でも2属4-6種が生息し、"生きた化石"としても有名です。但し、上記分類からも分かる通り、オウムガイはアンモナイトの生き残りではなく、あくまでも共通の祖先を持った似た姿をしているだけであり、縫合線がアンモナイトに比べてはるかに単純など、構造にはかなりの違いがあります。タコのような軟体部が入った部屋(住房)の後ろは、気体と少量の液体で満たされた部屋(気房)が多数隔壁で仕切られてあり、その気圧を調節することで浮力を得てバランスを保っています。