Olenus / オレヌス (スウェーデン産)
Olenus (オレヌス)は、Ptychopariida (プティコパリア目)の中のOlenina (オレヌス亜目)、Olenidae (オレヌス科)に属しています。同じ科であるTriarthrus (トリアルツルス)やWujiajiania (ウジアジアニア)のように多くの節を持つ2cmほどの大きくない体、小さな眼と小さな尾板を持つ比較的単純な平たい姿をしています。他にイギリス・カンブリア紀の地層などで比較的多く見られる三葉虫です。
スウェーデン・カンブリア紀後期の地層からは、三葉虫であるAgnostus (アグノストゥス)を始めとする複数の生物の化石から、付属肢などその内部構造まで保存された化石が見つかっています。これらはオルステン生物群化石として知られ、これまでに先の三葉虫を始め、当時そこに棲んでいた多種多様な生物のその姿の全貌が解明されています。またこの生物群化石を産出するわずかな厚さのその地層は、ある生物の糞でまみれていたためにこのような特殊な保存状態を生んでいることも突き止められています。このページおよびこちらの標本は同じ地域から採取されたものです。