Peachella / ペチェラ
Peachella (ペチェラ)は、Redlichiida (レドリキア目)の中のOlenellina (オレネルス亜目)、Olenellidae (オレネルス科)に属し、カンブリア紀前期から中期に生きた最も初期の三葉虫の種類の一つです。Olenellus (オレネルス)やBristolia (ブリストリア)などがこの科に属している他の仲間です。この時代の三葉虫らしく平坦な体であり、顔線 (facial suture)がない特徴的な半円状の頭部に三日月状の眼、たくさんの胸部節にとても小さな尾板を持ちます。このPeachella (ペチェラ)もこの特徴は持ち合わせているものの、しかし明らかに他のこの科のものに比べて大きく分厚い頭部と、そこから出っ張った膨らみのある頬棘、胴体に比べて極端に長い1対の肋棘により、一般的な三葉虫とはかけ離れた印象を与える風貌となっています。
Peachella (ペチェラ)は、米カリフォルニアのカンブリア紀前期の地層から産出します。Carrara層からのP.brevispina (P.ブレヴィスピナ), P.iddingsi (P.アイディンシィ)の2種が記載されています。不思議な風貌から人気が高い者の、産出量が大変少なく、市場にもなかなか出回らない種類の一つです。