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Scutellum / スクテリュムとその仲間

Scutellum (スクテリュム,スクテラム,スクテルム)は、Corynexochida (コリネクソカス目)のStyginidae (スティギナ科)に属します。この科はIllaenina (イレヌス亜目)ですので、ロシア産のIllaenus (イレヌス)と同様に、この種類も大きな尾板を持ち、体全体が丸いという特徴を持ちます。モロッコ・デボン紀三葉虫の中では、Paralejurus (パラレジュルス)が最も近い種類です。しかし、このScutellum (スクテリュム)もParalejurus (パラレジュルス)と同様、小さく単純な体を持つものから、頭胸部に棘をもつ体全体が粒のようなもので覆われたもの、5cmを大きく超える大型のものなど、様々な種類がいるようです。但し、前述の通り、まだまだ種が確定したものが少なく、その多くは"sp."表示など曖昧な同定のまま市場に流れる典型的なモロッコ産デボン紀三葉虫の一つです。

最近では、Platyscutellum (プラティスクテリュム)、Scabriscutellum (スカブリスクテリュム)、Metascutellum (メタスクテリュム)など、新設された属に分類されているScutellum (スクテリュム)の種類が出てきていますが、当店ではそれらの珍しい種類につきましても、"Scutellum (スクテリュム)とその仲間"としてこのページで一括して販売させて頂いております。

Scutellum sp.
スクテリュムの一種
【SCT-014】
デボン紀中期
Oufaten area
Atlas Mountains
詳細写真 Morocco
本体 : 幅3.1cm
SOLD 母岩 : 10cm x 7cm
価格 : ¥62,300 (税込¥68,530)
特記 : 背中に棘があるタイプ、ハミー氏剖出の完品です。
母岩割れに伴う接着がありますが、もちろん言うまでもなくハミー氏工房からの他の標本同様に人工的な樹脂による補填や着色の類いは一切ありません。ロボピゲにもよく見られるこの反った姿勢は、おそらく胴体を泥の中に埋めて頭を外に出していたのではと考えられています。しかしハミー氏の剖出技術により両眼の網目状の複眼は当然ながら、体全体がまるで生々しい生肉を見ているかのような質感の仕上がりには、本当に脱帽するばかりですね。
Scabriscutellum sp.
スカブリスクテリュムの一種
【SCT-013】
デボン紀前期
Oufaten area
Atlas Mountains
詳細写真 Morocco
本体 : 幅3.2cm
SOLD 母岩 : 11cm x 6cm
価格 : ¥71,200 (税込¥78,320)
特記 : 全身が粒に覆われたタイプが折りたたんだ姿勢のもの、ハミー氏剖出の完品です。
母岩接着以外の補填等は一切ありません。この粒々タイプのスクテリュムとしてはちょうど平均サイズのものです。しかし写真の通りに見事な保存および剖出で、近くで見れば見るほどガマガエルのように今生きているかのような質感です。この完璧な品質ながら一目で全身が見えない姿勢のためにこの価格ですが、これが真っすぐの姿勢ならさらに一段上の価格になること必至です。
Scabriscutellum sp.
スカブリスクテリュムの一種
【SCT-012】
デボン紀前期
Oufaten area
Atlas Mountains
詳細写真 Morocco
本体 : 縦5cm x 幅3.4
SOLD 母岩 : 10cm x 8cm
価格 : ¥72,300 (税込¥79,530)
特記 : 全身が粒に覆われたスクテリュムの希少種、ハミー氏剖出の完品です。
もちろん補填や着色の類いは一切ありません。この希少種としてはごく平均的なサイズです。保存、剖出、体勢のどれを取っても完璧です。あえて欠点を探すとすれば、左眼付近が若干荒れているために網目のような複眼が残っていないくらいでしょうか。間違いなくこの希少種の標本として最高クラスの標本です。