Selenopeltis / セレノペルティス
アフリカ・モロッコからは、多種多様のデボン紀の三葉虫が大変有名ですが、オルドビス紀の地層も東西に広く分布しており、20cmを超えるような大型の三葉虫の種類も複数産出することでも知られています。
Selenopeltis (セレノペルティス)は、Odontopleurida (オドントプルーラ目)中のOdontopleuroidea (オドントプルーラ超科)、Odontopleuridae (オドントプルーラ科)に属します。この科にはモロッコや米オクラホマ州のデボン紀から産出するDicranurus (ディクラヌルス)、Kettneraspis (ケットネラスピス)、Leonaspis (レオナスピス)がいます。また、ロシア産オルドビス紀の最も稀少で派手な一種とされているBoedaspis (ボエダスピス)もこの科に属します。この科の特徴は、何といってもたくさんの長い派手な棘です。
Selenopeltis (セレノペルティス)は、イギリスの同じオルドビス紀中期の地層からのものも有名ですが、このモロッコ産のSelenopeltis (セレノペルティス)は、特に大型化の傾向があるようです。モロッコ産Selenopeltis (セレノペルティス)には、体長が20cm にもなるようなSelenopeltis buchii (セレノペルティス ブッキイ)、こちらも10cmほどの大きさで、長い後方のpleural spine (肋棘)が特徴的なSelenopeltis longispinus (セレノペルティス ロンギスピヌス)が主な種類です。