Ectillaenus / エクティレヌス (フランス産)
フランス北西部・Rennes/レンヌ周辺には、オルドビス紀中期Llanvirn (ランビルニアン/約4.7億年前)の地層である、Traveusot Formationが広がり、ヨーロッパの代表的なオルドビス紀三葉虫の産地となっています。この地層の時代は、同じヨーロッパのもう一つのオルドビス紀三葉虫の代表的産地である、ポルトガルのオルドビス紀中期のValongo Formation (ヴァロンゴ層)と重なるため、同じような種類の三葉虫が別の離れた場所から産出することも興味深い点です。
Ectillaenus (エクティレヌス)は、Corynexochida (コリネクソカス目)の中のIllaenina (イレヌス亜目)、Illaenidae (イレヌス科)に属するため、ロシア産オルドビス紀三葉虫の代表種であるIllaenus (イレヌス)と全く同じ仲間です。特に、このEctillaenus giganteus (エクティレヌス ギガンテウス)という種類はその名前の通り、10cmを超えるような個体も産出することがあり、大型のIllaenidae (イレヌス科)の三葉虫として知られています。